【最近の事例紹介】被害者なんだけど、あることが理由で、車を修理するのに充 分な賠償を受けられなかったという話
これ、ホント気の毒なんですけど、少なくとも日本の損害賠償制度ではこうなっちゃうんですよね・・・。
それは、普通に道路を直進していた時のことでした。極普通に、走っていただけなんですが、脇の細い路地からいきなり車が出てきて、車の真中辺をポッコリやられちゃったんです。
で、この場合の過失割合なんですが、1~2割程度は、直進側も責任を負うのが妥当なケース。この件については、それ自体も道徳的に考えれば、「なんだかな~」という感じはしてしまうわけですが、そんな話以前の問題が起きてしまったのでした。
評価した結果最悪なことに
その直進をしていたほぼ責任がない側の車は、距離を結構走っていた。年式もそう新しくなかった。車検もあまりなかった。などなど、車の評価をしてみたところ、要するに、必要な修理費用が、車の評価額(時価額)を遥かに上回ってしまったのです。
普通に被害者なんですけどね・・・
想像しただけでも胸が張り裂けそうな。というか、何か恨みとかあるんですか・・・みたな・・・。
そうですね、例えるなら、ただただ、普通に気を付けて安全運転していただけなんだけど、ある日突然一方的に、自分の「大切な時間」と「お金」を奪い、大変な精神的苦痛(ストレス)を与えられた、という感じでしょう。そのままでした・・・。笑
現在の法律、判例的なとこでは、こういったケースでもいくらかは直進側でも責任を負うのが通常とされているわけですが。が、もうね、パーフェクトな、文句のつけようがない運転をしていたとしても、避けようのないケースってあるんです。
そして、今回のこのケースもおそらくそう。自分はその場で、その瞬間をじっくりと見ていたわけではありませんので、「おそらく」を付けておきますが、このドライバーさんが反省をするべき点というのは、まあないでしょうな。
だから、こういうようなとき自分は顧客に、気にする必要はないけど、制度的にこうなってしまう、と説明をし、あまり気にしないよう言います。
しかし、こうい場合でも警察では、注意が足らなかったとか、変なことを平気で言ったりするんですが・・・。立場的に、ある程度言う必要があるのは解りますが、こういうケースで無理矢理に言っても流石に説得力がありません。
相手の保険の内容によってはなんとかなる場合も
そういうわけでして、その顧客はかなり自腹で、修理をしたわけです。で、もしもですが、相手の保険の内容が、時価額を超える部分についてもある程度支払える内容になっていれば、そう問題は起きなかったんですよね。
名前は各社いくらか違うかもしれませんが、自分のところでは、「対物全損時修理差額費用特約」という名前の特約があります。これは、文字通り、相手の修理代が時価を超えてしまった場合に、所定の金額までは差額を支払うことが出来るというもの。
ちなみに、自分のところでは、最大50万円までは超えた部分について出ます。なので例えば、時価が30万円だけど、修理はもっと掛かるなんて場合は、トータルで80万円まではOKということ。だから、あれば今回も間に合ったな・・・。
さいごに
世の中、走っている車は、新しい車ばかりではありません。ですので、普通にこうしたケースが起こることはあることなのです。
まあ、今回は、ヒドイ目にあったという話を紹介したわけですが、逆の立場になる可能性も普通にあるわけですので、是非ともみんな「対物全損時修理差額費用特約」に入っておきたいものです。
値段はですね、大したことはありません。たしか年間で、値上がりしていなければ、300円とかそんなもんだったはずです。上がっていてもそんなに違わないでしょう。なので、入っておきましょうよ。明日は我が身ですから。
あ、あとこれは、相手に対しての方なんですけど、自分の方にも、車両保険の同じような上乗せがあります。
なので、こういう事態に備えて事前に自分の保険で対策をしておきたい人は、自分のとこでは「車両全損修理時特約」と言いますが、これもプラス50万までは修理代が出ますので、こちらをご検討ください。
まあ、一方的に被害にあって、自分の保険でというのも気がひけるでしょうけど、誰にも請求できないよりはいいですから、検討する価値はあるでしょう。
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