交通事故は、早く解決したい側が我慢する必要がある?
先日、交通事故の解決についての途中経過について、顧客と話しをしていたんだけど、その時に話したことが、事故で悩んでいるみなさんに参考になると思ったので、記事にしておきます。
その人の件というのは、結構こじれていまして、事故の発生から、随分時間が経ってしまっています。大体半年ですね、もう。
特にケガはお互いに無いので、物損事故だけなんですが、主張が真っ向から対立してしまい、現在は、相手の弁護士とこちらの保険会社で喋っている状況。
一応、相手としては、早期の解決を望んでいるということで、妥協案のようなものも若干微妙に提案が来ている感じではありますが、そもそもほとんど双方の主張が正反対なこともあり、妥協と言ってもほとんど、その距離は縮まっていません……。
というわけで、今後どこまで双方歩み寄れるのかがポイントとなってくるわけですが、そもそも向こうは特に根拠なく、「俺は悪くねぇ」論者なので、厳しさは漂います。
一方、早く解決したい=訴訟はできるだけ避けたいと思っていると思うので、もう少し交渉の余地はあるかなぁ、なんて考えているところです。
で、今後の進め方について、顧客と話しましたら、かなり柔軟な感じでした。本来は、不本意なわけですが、最悪は大幅に歩み寄ってもしょうがないと。
まあ、相手には保険会社が払うわけで、車両保険無いですけど、顧客の方は、車の査定が9万円(全損)ということもあり、相手の過失の割合が例えば、何割か変わったとしても、実際そんなに騒ぎ立てるほど違いはでないんですね。
例えば、ですが、5割違ってもその差は、45,000円程度。それで、訴訟だ何だと、半年とか場合によってはもっとかけるということに何の意味があるのかという話でして、既に半年が経っていますので、そんな話をしていましたら、最悪、しょうがない、と大幅な妥協もやむ無しという姿勢を打ち出されたのでありました。
賢い選択ですね。もう、どうせその人と遭うことは無いわけですし、根拠なくひたすら頑固一徹みたいな人と話していても、向こう500年とかあるいはもっとそれ以上かかっても無理なわけですから。
そもそも人種的に無理なのでしょう。そういう意味では、最近の安保の話にもなりましたが、日本の周辺の国々にも凄いところがありますが、話し合いでは無理、ということは交通事故のしかも国内の場合もそうなんです。(ケースも有る)
数学の数式のように答えが一つならこんな楽なことはありません。ですが、世の中答えが一つではないことは沢山あります。むしろ、そういうことの方が多いでしょう。
というわけで、交通事故に限りませんが、交渉事というのは、出来るだけ早く解決したい側が、どうしても積極的に、そして、その内容も我慢、妥協をしなければならないというのが傾向です。もう一方が、そんなに急いでいなかったり、積極的でもなければバランス的にそうなるのです。
なので、状況的に被害にあった側であっても、現実的にはそうなります。理不尽と思うかもですが。
それと、交通事故の場合は、ほとんどの場合、単にそれぞれの記憶などを元に主張をするようになるので、確固たる証拠などに基いて主張をするわけではありません。
交通事故の性質から言って、映像などで確認することが通常できませんので、そうなってしまうのです。
従って、実際は、言った者勝ちの世界という面(ケース)は、少なからずあるのが実態です。実際に、両者とも青信号を主張した、交差点の事故なんかが、そうです。
どちらの言っていることが正しいのかは、最後まで判りませんでしたが、信号が誤作動していない限り、どちらかが、事実とは違うことを言っているわけです。故意なのか勘違いなのかは別にしても。
しかし、その件では、最後まで平行線でした。しかし、お互いに主張の根拠を示すことは出来ませんでしたから、双方仕方なく、半々の責任で示談としました。
ということは、例えば、こういった性質を利用して、悪用することもやろうと思えば出来る、ということなんです。
お解りいただけましたでしょうか。交通事故というのはこういう性質のものなんです。なので、当然の主張でも、ケースによっては思うように行かないこともあるのです。
そう考えると、どんなに運転に自信がある人でも、そういう前提に立って契約内容を検討することも必要です。具体的には車両保険や弁護士特約。つまり、自分の利益を守るためのものです。
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