【書評】「東野圭吾・片想い」かなりヤラれました……

片想い
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感想を一言で言うと、

やられた~~ーーー!!!!!!

という感じの本です。ホント、クライマックス辺りとか「ウォーーーーーーっ」て感じでしたもんホント。

実際これだけじゃなんも判んないですよね。そもそも、そんなに、「ウォーーーーーーっ」とかなるとは、期待も予想もしていなかったんです。が、実際はかなり感情揺さぶられましたね。

タイトル的には「片想い」って言うんで、まあ、割りと普通に片想いに関係した話なんだろうなと思って読み始めたわけです。そしたら、とんでもない。そんなもんじゃなかったと。

もう少し具体的に行くと、性同一性障害に絡んだ話です。なので、戸籍を交換したりとか……。そういうシステムを作ろうとしたんですね。で、事件が起きて、関係者がウッカリ(?)人を殺してしまう。

これが、まだ全然若い人なんですけど、ガンで、もう死にそうだったと。友人は自首を勧めるんですけど、自分が捕まると、その戸籍の交換のこととかバレるだろうってことで、友人に、

友人:「自首しろよ。そして、ちゃんと治療して生きてくれ」。

本人:「分かった。自首するよ。じゃあ、俺が警察を引きつけるから、その間に逃げてくれ。」

的なこと言いながら、まんまと車ごと海の方に突っ込んで自殺みたいな。うーん、なんかとても仲の良い感じだったので、グッと来る切ないものがありましたな。

キーワードは性同一性障害なんですけど、なるほどなって思った点がありました。その性同一性障害を持っていない人でも、その時の体調とかで、男性でもやや女性よりのときがあるだろ、と。(女性の場合は逆)

つまり、例えば男性でも女性度が何%か有るという話で、その%はその時によって、多少変動するよね、という話だったわけです。なので、その障害をもっている人は、かなり%が通常と違うところが基本にあって、そこで多少変動ということになるんでしょうが、みんな常に全く同じというわけではない的な話が載っていたわけです。

その辺の話が、ああ、そう言われるとそうだね、みたいに思ってですね、目から鱗というのとはまた違うんですけど、なんか新しい気付きみたいな感覚で、「ああ、なるほど、そうね」と印象に残りました。

これもまあまあボリュームあるんですけど、結構サクッと。率直に面白かったです。

改めて、思うんですけど、もちろん面白かったことは間違いないんですけど、ただ、面白かったどうのというだけでなく、こういう強烈な印象を受けるような本って、やっぱり、心にガッと来ますから、人に話したくなるんですよね。

気づけば自然と、「あのさ、この前◯◯って本読んだんだけどさ~」みたいに話したくなるというか、話しちゃいますよね。

というか、やっぱりある程度ボリュームあった方が、グッ、と来ますね。そういう意味では適度な量ってのがやっぱりあるんだろうな。

読んでみてください。

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