地震で家の屋根瓦が落ちたが、地震保険は出ないと言われた

 地震で家の屋根瓦が落ちたが、地震保険は出ないと言われ、大変酷いみたいなことを言っている人がいた。しかも、屋根にも上がらず、とボヤいていた。これは、酷いのか?そもそも酷いとは何か?どうしても感情論になって来るのは理解できなくも無いのだが、実際は、契約でやっているものである。

契約上、対象か否か。対象になるとすれば、どういう具体的なケースか。駄目な場合は、一体何が駄目なのか、更にどうだったら、対象となったのか、というような具体的な話。そして、地震保険は、国の制度です。政府の。制度設計等は、国です。場合によっては法律。通称、地震保険法というのがありますね。

地震保険に関する法律が正式な名前だったかと。なので、それは、選挙で選ばれた、国会議員による、国会の議決で作られている。改正もそう。なので、基本的な損害の認定方法も国で作っているようだ。しかも、非公開。契約のしおりに少し出ている程度。多分、悪いこと考える人が、出ちゃうから非公開なのだと思われる。

それについては、過去に訴訟で争われたりもしているらしい。で、自分は、立ち会いを随分やったり、損害認定の手伝いをやったことが3.11のときにあるので、結構知っている。必然的に知ることになる。で、あと、しおりを見て、確認、検証したり、理解を深めた。で、冒頭に戻るが、その国で定めた認定方法によると、屋根は、構造によっては、関係のないものがある。認定基準に入らないものが。

あるいは、入っていても、屋根の損害で認定される損害割合は、非常に小さい、ということだった。なので、おそらく、そのケースでは、屋根は認定基準に入っていない構造の建物だったのでは無いかと思う。しかし、他の調査をする対象の箇所を見れば、保険金の支払い対象となった可能性はある。

実際に、3.11のときに、今も思い出深いが、そういうものがあった。そのお客さんの建物は、屋根は、査定を行う箇所では無かった。しかし、そうした事情が解らないお客さんは、盛んに、地震で屋根がお壊れたと言っておられた。無理もないだろう。しかし、調査前に、そうした話になり、不慣れな調査員たちは、思わず、屋根は関係無いんです、対象外なんです、みたいなコメントをポロッと出してしまう。

ウッカリ系でしょうな。で、多分そうなるかなと思ったように、怒りだす。なんだよなんだよ、と。契約して、保険料払ってんのに、保険金払う段になったら、対象外とはどういうことだ、と。そりゃそうだ。調査員の完全なるミス。完全に誤解をさせてしまう。からの、案の定、ねえ髙橋さん、そうでしょ!!みたいになるわな。

で、自分がボーっと燃えだした炎を消しました。そして、後に謝罪を受ける。本来は、冷静ないい人なのです。で、そのときは、地震保険の認定の仕方について説明し、しかも国の制度であることも説明。取り敢えず結論出てから話しましょう。出る可能性は大いにあるので、と収める。

要は、出ればいいのだから。お客さんは、出る理由はあまり興味がない。要は、出るか出ないか、だけ。それで、お客さんも納得。で、結果調査したら、出ることに。めでたしめでたし。だから、屋根は関係が無い建物はありますよ。しかし、それは保険会社が酷いことをしているわけでは無いのです。

そして、屋根は無関係だった場合でも、他の箇所を調査すれば、結果、保険金が出る場合は普通にあります。ってなわけです。