火災保険に入るときに最も注意すべきこと

今回は、火災保険に入る時に注意すべき点について解説したいと思います。

この記事は、結構ボリューミーになりましたので、以下に目次を用意しました。どうぞご必要に応じてご利用ください。

 

目次

1.払われ方

2.時価

3.時価による契約の問題点

4.時価だと間に合うぐらいでないことも普通に

5.普通に半分しかでないことも

6.理由

7.古ければ古いほど間に合うぐらい出ない契約のしかた

8.新価(再調達価額)

9.満足度も高く解り易いのでお互いにいい

10.キチンと機能しなければ意味が無い

11.圧倒的に新価の方が総合力が高い

12.最後に

 

1.払われ方

この点は非常に重要です。

具体的に解説しますと、火災保険では、大きく分けると2通りの契約方法があります。

それは、時価による契約と新価(再調達価額)による契約の2つになります。

 

2.時価

その時点での価値を言いますが、契約時は通常所定の評価方法を用いて、保険始期時点での評価額が基準になります。また、保険金の支払いについては、通常の場合、事故日時点での時価額が基準になります。

 

3.時価による契約の問題点

それで、今回の大きなポイントになりますが、「時価による契約」ですと、大変大きな問題があります。結構年配の方から、ご質問を受けることがあるのですが、「入っていても、間に合うぐらい出ないのですか?」「火事で、家が燃えても柱が残るとダメなのですか?」というようなご質問をもう既に何人もの方から頂きお答えをしてきました。

長く書きますと解り辛くなりますので、出来るだけ短く書きます。

通常、一般論として言えば、繰り返しになりますが、保険金をお支払するような状況になった場合は、このやり方ですと、その時の価値で算定することになります。従って、御契約の建物などが、古ければ古いほど、通常、価値が少なくなっているわけです。

 

4.時価だと間に合うぐらいでないことも普通に

そうしますと、例えば、火事で家が燃えてしまい、燃える前と同等な感じに修理する場合、修理代金が500万円かかるとします。で、その方は1,000万円契約していた場合でもまるまる500万円がでないことは、実は、普通にあります。

他にも理由は考えられますが、こういったことが実際にあり、話が広まって、上記のようなご質問を頂く運びになったのだろうと思います。

 

5.普通に半分しかでないことも

話題を戻します。さて、それではいったいいくら出るのかについては、築年数等によりますので、一概にはもちろん言えませんが、半分の250万円ぐらい(その他の費用保険金は除く)ということも特に珍しいことでは無いでしょう。

 

6.理由

通常修理するとそこの部分は新しくなります。そうです、新品基準での価額がこのケースでは500万円なのです。従って、時価で契約している場合は、ここから減価分をカットするわけです。つまり、時価に評価し直す。

それで、通常、適正に維持管理して、使用している場合は、古い建物でも、その時点での新品価値の50%は認められますので、古い建物ですと通常、半分位というわけです。

なので、修理代金が半分しかでないということも普通にあるのです。

 

7.古ければ古いほど間に合うぐらい出ない契約のしかた

従って、極論すれば、全焼した時は、入っている分は出ますが、そうでない場合は、古ければ古いほど間に合うぐらい出ない契約のしかただということになります。それと、全焼して、入っている分が出ても、同じく、古ければ古いほど、新しく取得した場合の同等品の金額よりは、通常少なくなりますので、金額としては、入っている金額が支払われても、同等のものを再度取得しようと思ったら、古ければ古いほど通常足りなくなるという意味では、同じですね。

ということで、こういったことをキチント理解した上で、時価の契約を選択している場合はいいと思います。場合は・・・。

 

8.新価(再調達価額)

さて、こちらは一般には、あまりなじみの無い言い方かもしれませんが、シンカと読みます。

で、読み方よりも内容ですが、先程の時価がその時点での価値でしたが、新価はですね、簡単に言いますと、新品基準になります。

ですから、支払いについては、現在約款によっては、契約時点の評価を基準にする場合と、事故日時点で再評価する場合がありますが、大抵の場合、間に合うぐらい保険金がでるのがこちらです。そこまで、物価が著しく変わることは少ないですからね。

 

9.満足度も高く解り易いのでお互いにいい

ですから、新価で契約すると顧客の方も解り易いですし、こちらも説明し易いのでお互いに良いわけです。そして、肝心の保険金も通常間に合うぐらい出ますので、満足度も高いですし、トラブルにもなり辛い。

少し余談ですが、先日、ある顧客の方が、御契約の家財が雷で損害を被りました。その方は、間に合うぐらい出るのかどうか、少し心配しているようでした。なので、その時に以上のような説明をしまして、実際に間に合うぐらい出ましたので、めでたしめでたしみたいに完了したわけです。

 

10.キチンと機能しなければ意味が無い

今回、払われ方について解説してきましたが、基本的に保険はご自身等の経済的な損失をカバーするための大変重要な手段です。

その手段を使ってせっかくその時のために準備していても、対象外だったり、出ると思っていたよりも、だいぶ保険金が少なくしか出なかったら、出ないよりは良いかも知れませんが、本来思っていた機能を果たさないことになりますので、正直残念ですし、困ります。

ここまで、お読み頂いた方は、大抵の方が、特別な事情が無ければ、新価で入るべきだと思ったのではないでしょうか。

 

11.圧倒的に新価の方が総合力が高い

ちなみに当社では現在、原則として、新価でのお引受しか行っていません。

理由は、ご説明の必要も無いぐらいだと思いますが、メリットとデメリットを比較した場合に、圧倒的に新価の方が総合力が高いと判断したからです。

値段という意味でも通常そこまでの差はありません。

もちろん、冒頭にも書きましたように価値観はそれぞれですが、現実として、これまで御契約頂いた多くの方に両者の違いをご説明し、新価での契約を希望され、契約に至ってきたという経緯がありますので、それらを考えますと大抵の消費者の方が同様の考えをお持ちだと言えるのではないかと思います。

 

12.最後に

長くなりましたので、これで終わりますが、保険は事故が発生してからでは、変更ができません。このエントリーを見て、心配だと思った方は、是非、一度ご自身の契約を確認してみて下さい。また、今後御契約の予定がある方も是非このエントリーを参考にし、賢い保険活用をしてみて下さい。

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