生命保険が威力を発揮するのはどんな時か?
これまでに、生命保険について結構書いてきました。確率的な意味や公的制度があることなどで、入っていなくてもそうは困ることになる可能性は低い、というようなことを結構書いてきたんです。 が、今回はそういう感じのことじゃなくて、どういう時に「最適な選択肢か?」について書きます。 自分が死んだ時に確実に「現金」を用意したい まあ、ある程度の額が前提になってくるでしょうけど、昨今葬式も地味になってきて、そうはかからないという中で、かなりガッチリとやる前提の人には、いいでしょう。しかも、換金性の高い資産があんまりない人には。 あと、事業やっていたり、資産家の人ですね。資産はあるが、現金的なのがあんまりない。というときは、税金とか払うのに困るわけですよ。あるいは、資産を分割するにも。 という場合に、予め必要な現金をある程度把握しておいて、終身保険あたりに入っておけば、完璧。終身だと、基本絶対にもらえるので。 資産を渡す人を確実に指定したい これは、便利だと思うんです。遺言とかっていう手もあるでしょうが、それでも結構面倒くさい。作るのも、その後分けるのも。その点生命保険だと契約なので、指定した受取人が受け取るだけです。 なので、相続のルールにも縛られませんから、相続の場合だと、遺留分といいまして、最低限の権利が法定相続人にあるわけですが、そういうのも関係ないので、相続権者が複数いても保険金は息子に全額とかも極端な話普通にできちゃいます。 あと、終身保険も一時払い型のものが有りますから、預金や株などの大半をそこに入れて受取人の指定をする、というのもありですね。余程、特定の人にできるだけ資産をと考えているのなら、生きているうちに不動産でも何でも出来るだけ現金化して、一時払い終身に入れちゃえば可能です。 そしたら、貰う方もかなり楽だろうな。もしこれを遺言でやるとなると、他の相続人の遺留分の問題(なので、相続開始後に任意に放棄しないとそこは無理)。あと、あんまり極端な内容だと、遺言自体の有効性が争われそう。ちゃんと、公正証書でやっていれば、まず問題は起きないでしょうが。 それと、生命保険だと非課税枠もあるので、その点もメリットです。 生命保険とのつき合い方 (岩波新書)